仕事始め 2024
新年あけましておめでとうございます。
年始から大地震や航空機事故など悲しい出来事が起き、多くの方が亡くなったり不便な生活を余儀無くされていたり、心が痛みます。また、これからの生活に大変な不安を抱えておられるかと思いますが、どうか少しでも早く日常を取り戻していただけるよう心から願います。
今回の震災においても、まだ被害状況は明確にはわかりませんが、津波被害や、揺れによる倒壊の惨状を目の当たりにし、我々建築業界、特に設計に携わる者は施主の命を預かっているという使命感をもって取り組んでいかなければならないなと改めて思い知らされました。
RC(鉄筋コンクリート)と思われるビルが横倒しになっている映像もありましたが、やはり木造住宅の無残な姿が目につきます。どんなに立派な大工が施工したとしても、例え現行の建築基準法はクリアしていたとしても設計が悪かったら震度7には耐えられない可能性が大いにあると考えております。建築基準法といっても、柱の直下率や壁の配置等で非常に危険な設計になってしまう余地があり、その余地をできるだけ排除するのがプロの仕事だと思います。熊本地震でも、築浅の現行基準の木造住宅の倒壊も発生しています。
かっこいい服を着てオシャレしたいのと同じで、かっこいい建物を作りたい。住宅に限らず、そこに住むだけで、使うだけで暮らしが楽しくなるような建物を作りたいという思いでこの仕事をしておりますが、それには構造という大前提があるんだよということを心に刻み、そこに妥協することなく邁進してまいります。省エネで命を落とすことはありませんが、構造は命に直結します。
ここ延岡も、前後数十年のズレはあるとしても、どの程度になるかは別として、南海トラフ地震に遭うことは避けられません。ざっくり言うと100年に一度程度は必ず来ます。国土交通省の資料によれば、今後20年での発生確率70%、時間予測モデルでは1946年から88年後、2034年あたりが予測されております。延岡の地震リスクについてはまた別でまとめようと思います。
それでは、本年もよろしくお願い致します!!